ロンドン訪問記 その3 -RAFミュージアム(第一次大戦期)-

いよいよ実機の展示室に入ります。最初は第一次大戦(WWI)当時の機体から。気分はハイのままです。


司令部の部屋? 重厚な雰囲気です。


ブレリオ XXVII。フランス製。軍用機ではなく、これでなんとレーサーです。最高速度130km/h。第一次大戦直前まで飛んでいたそうです。エンジンは空冷星型7気筒のノーム・オメガ。50hpのロータリーエンジンです。ロータリーと行っても今どきのバンケル型ではなく星型のシリンダーがまるごとプロペラと一緒に回るというシロモノ。


尾翼部分です。作りは飛行機というより馬車。


Avro 504K。練習機と夜間戦闘機として用いられたそうです。


エンジンも展示されています。手前のは、プロペラシャフト部分が外されているので、中のクランクの構造がよくわかります。


Caudron G.3。フランス製。胴体部分はフレームだけ。練習機や偵察機に用いられました。コードロンは、後のシムーンが郵便機として用いられ、サン・テグジュペリの『夜間飛行に登場しました。


Royal Aircraft Factory B.E.2b(レプリカ)。練習機、偵察機、爆撃機として用いられたそうな。よく見ると爆弾と思しきものが懸架されています。


Sopwith Triplane。ソッピースの三葉戦闘機。装備されている機銃はこのころすでに同調装置がついていました。この機体は現存する2機のうちの一つ(もう1機はロシアにあるらしい)。


Royal Aircraft Factory S.E.5a。エンジンはイスパノ・スイザ 液冷V8、200hp。第一次大戦におけるRAFを代表する戦闘機ですが、フランス製イスパノ・スイザのエンジンの供給不足に悩まされたそうです。


S.E.5aの上に吊り下げられているのが、Royal Aircraft Factory F.E.2b 複座式戦闘機。パイロットの前に偵察員(兼射手)が乗り、エンジンはパイロットの後ろに置かれて推進式のプロペラを回すという変なレイアウト。偵察員席前後に機銃が装備されていて、偵察員は立ち上がって(命綱なし)後方上空を射撃することもあったそうです。

通常のレイアウトでは乗員の前方にエンジンがあるので、乗員席はエンジンの熱でそれなりに温まったそうですが、このレイアウトでは熱源となるエンジンは乗員の後ろ。これで高度4,000~5,000mを150km/hくらいで飛ぶということは、風速40m/sの風が吹きすさぶ4,000m級の高山にいるのとほぼ同じ。乗員は撃墜されたほうがまだましと思うほど寒かったそうです。


Royal Aircraft Factory R.E.8。安定性に優れ、偵察、砲撃観測、軽爆撃に用いられました。安定性に優れるということは操縦性に劣るということで、敵攻撃の餌食になることも多かったそうです。四翅プロペラのカーブが美しい...。


Sopwith 5F.1 ドルフィン。複葉機は通常、上翼が下翼よりも前方に取り付けられますが、この機体は逆で、上翼が後ろに下がっているのでパイロットの前上方の視界が良くなります。おまけに上翼中央はフレームだけなので、パイロットの上方視界は抜群です。


Sopwith Snipe。大戦末期において連合国側最高の戦闘機と評されたようです。


展示室内全景。気分は『Fly Boys


第一次大戦機最後を締めくくるのはドイツ機です。形が大好きなAlbatros。タイプはD.Vaで、これはレプリカ。好きな機体なので、写真をいくつか並べます。




第一次大戦機おしまいもドイツ機。Fokker D.VII。第一次大戦期のドイツ機最高傑作です。

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